山口提言バックナンバー
有言実行!物価高対策へ全力 2023.7.7
 6月の京都府議会定例会が終わりました。約95億円の補正予算が可決成立しました。
中でも、昨年来からの、物価高に対しての施策として、厳しい経営環境のある中小企業等への事業継続や 事業再構築を後押しする金融一体型支援体制強化事業、LPガス・特別高圧電力を利用する中小企業を支援する事業、 電気代の高騰の影響を受ける農林水産業、利用者への価格転嫁が困難な医療機関・社会福祉施設への支援 、燃料費高騰の影響を大きく受けるトラック運送業、物流業の支援、新たにエネルギー価格高騰により厳しい 経営環境にある公衆浴場の経営改善の支援。そして、公明党が国に対して要望を重ね、地方創生臨時交付金の活用による プロパンガスを利用する消費者の負担を軽減するLPガス高騰対策が盛り込まれた。
統一地方選挙の折、電気・ガス、 ガソリン等に続き、利用者の多いプロパンガス利用者への支援が具体的に実施される運びとなった。 政治は約束したことを守るという当たり前のことが大事であり、改革、改革と叫べども、具体の政策を実現させなければ 何の役にも立たないのであり、国民・府民を欺くものである。
徹して、生活者の目線に立つ公明党は、次世代に向け、 子育て応援トータルプランを昨年11月に発表。政府のこども未来戦略方針に、大きく反映され、出産一時金の50万円への増額、 児童手当の拡充などが確実に実行される。
多くの施策には批判がつきものであるが、有言実行!何が重要かを見極めながら、 時々の施策の精力的な実施が今、求められている。


物価高対策に全力を! 統一選で問われる課題 2023.3.29
 国においては、昨年の原油高に対して、石油元売り会社への補助金支給、コロナ対策としての地方創生臨時交付金の 使途を物価高対策に使途を拡大するなど、国民への生活支援に尽力している、また、昨年12月の補正予算では、電気代、 ガス代及び燃油代の軽減を、標準家庭1か月あたり5,000円、9か月で45,000円と図って、今、実施されている。
また、年度末において、私ども公明党も求めていた追加の物価高対策として、地方への臨時創生交付金の積み増し、 住民税非課税世帯、低所得の子育て家庭への現金支給、LPガスの負担軽減や地方自治体が地域の特色に応じて、 創意工夫しての物価高に対する地域住民への支援策が講じられることが望ましい。
そのような中で、実施される統一地方選挙であるが、各々の候補者が、自らの信念・実績・将来展望を訴え、 活発な議論が期待される。有権者の方々も、身近な議員を選ぶことに関心を持っていただき、投票所に足を運んでいただきたい。
ただ、残念なことに、国政選挙の投票率も下落傾向であるが、地方の首長・議員選挙の低投票率は目を覆うばかりである。
今回の選挙では、この3年間の閉塞したコロナ禍での対策を検証し、傷ついた社会経済体制の立て直し、しかし、 まだなお続く感染症対策、医療提供体制の再構築。 物価高対策、雇用の確保、賃金上昇へ向けた取り組み。そして、中長期的には、少子化対策、子育て支援への取り組み、 そして、いつ起きても不思議ではない自然災害に対しての防災・減災などである。
昨今、デジタル時代を象徴し、SNSで様々な政治や議員に対する意見や批判があるが、ここは、冷静にどの政党が、 どの議員が何を考え、何をしようとしているのかを判断していただき、SNSだけではわからないところも見ていただきたいのが、 候補者の本音ではないだろうか。
ともかく、権利として投票所に行き、投票をしましょう。


物価高に対応し、未来と人に投資、成長戦略のデザインを!2023.1.31
 実に40年ぶりに消費者物価が4%上昇し、インフレと言っていい状況となっているが、特異なこととしてデフレ を脱却していないとも言える。
なぜなら、賃金の上昇が本格的なものとなるかが不透明であり、 春の春闘が一つの契機として、賃金が上げらなければデフレは脱却できない。 しかしながら、全体の賃上げを考えると、 春闘はやはり大手企業の労働者の賃上げの運動であり、中小企業が連動して上がる保証はなく、 日本企業の特有の取引契約の歪さにメスを入れなければ改善されない。
すなわち、大企業に対し下請け企業である中小企業が、 原材料や光熱費の高騰を価格転嫁が出来ない、 若しくはしにくい関係性の見直しを法的に考える必要があり、 大企業の経営姿勢や社会的貢献をどう考えるか、極めて横並びの日本的経営の曲がり角にきていると思う。
国の通常国会が始まり、2023年度予算審議が始まり、京都府も2月2日より統一選前の定例会が始まり、 地方自治体として、 府民生活を守る観点での予算執行を求める議論となる、すなわち、 現状の物価高に対応していくことを国と連携を図り実行していくこと。 待ったなしの子育て支援の推進、 DX、GXの京都ならではの取り組み、コロナ禍で傷ついた女性就労者への支援、そして、何より、 未来を開いていくための成長戦略を描き、未来へ希望を託する土壌づくりに京都府が一丸となって取り組む、 こうしたことをコロナ禍を乗り越え、円安、物価高に負けない、日本を前に、京都を前に、文化庁移転を一つの起爆剤にして、 気概を示しスタートする2023年としたい。


Withコロナと社会経済の動向2022.7.31
 コロナ禍の第7波が押し寄せている。 各都道府県の新規感染者数は、いずれも過去最高を数え、保健所、発熱外来、救急搬送、宿泊療養 、病床使用率が危惧されている。
オミクロン株の亜系統BA5に置き換わり、オミクロン株そのものは、重症化に至る率は低いとされ、 第7波の始まりでは、若い世代が多く罹患していたが、現在では、全ての世代に亘り、 高齢者や基礎疾患のある方々が重症化することが心配される。
もはや、病院や宿泊療養は数パーセントであり、自宅療養が全国でも100万人を超える状況であり、 家で安静にしていることで何とか持っていることになっている。
一番の問題は、重症化しないであろう、 軽症であるとの判断で自宅療養となっていることと、今後、 病院施設が逼迫しているので、症状が厳しくなっていても、 医療が受けられないことである。従って、 病床を増床すること、保健所のマンパワーを拡充すること、 発熱外来の環境整備、救急搬送のトリアージの 判断の強化が考えられる。 是非とも、民間病院に協力のもと、病床の確保が期待される。
これだけ、新規感染者が増えても、政府は、緊急事態宣言、まん延防止措置などの行動制限を、 現段階では実施する方向ではなく、都道府県独自の緊急宣言の発出を認めている。
内容はそれぞれであるが、 高齢者の行動制限、若い世代の受診抑制などが考えられるが、 的確な手立てとなるかは予想できない。また、 観光業、飲食業、イベントへの規制もないが、 実質的に減収状況となっており、社会経済への影響も大きい。
今こそ、コロナ禍と物価高への対策として、政府は大型の補正予算を組み、賃金上昇、景気対策を講じるべきであり、 地方創生臨時交付金の使途に関しては、地方の自由裁量として、影響を受けている事業者や生活困窮者への 支援を強化すべきであり、 待ったなしの状況にあることは間違いない。


感染症と向き合い経済の再生をどう図るか2021.1.5
 2021年が明けた、昨年来、日本のみならず世界を新型コロナウイルス、変異種も含めた、感染症が未だ収束することなく、 健康と生活に対する不安と閉塞感に満ちた日々が続いている。
2月下旬から、ワクチン投与が開始される見通しだが、初めてのワクチンに副反応や効果に疑問や心配する声も聞こえてくる。 何をもっても、このウイルスに迎え撃つためにも、効果的なワクチン、特効薬の開発が急務である。と同時にコロナウイルス 感染症を抑え込むための施策の在り方が問われている。 感染者の低く抑える感染対策そのものの強化、検査体制の強化と通常時の医療提供体制と非常時の提供体制の在り方を考え、 実際的な在り方を地域性を勘案して行う必要がある、都会と地方では、感染状況に差異がある。 広域的に支援していくシステム、 自衛隊の活用など、今後の課題であり、国が責務をもって、医療提供体制を支えるマンパワーの確保・育成を行う必要がある。 国民に協力を求めるともに、安心して医療を受けることが出来る体制を構築することが重要である。
リーマンショックと今回のコロナウイルス感染症における経済への影響の違いは、リーマンショックの時には、 金融機関の破たんによる金融システムそのものへの影響であり、大企業から中小企業まで幅広いものであった。 今回は、消費行動の抑制であり、最も弱い個人商店などの飲食業、観光関連業などが多くの影響を受けている。 もちろん、他の業種にも打撃を与えているが、庶民感情からすれば、株価の高騰は実態経済とのかい離を感じさせる。
持続加給付金、家賃補助、雇用調整助成金などあらゆる制度を駆使しているといえども、特措法を改正し、都道府県で協力金など差異が無いように、 支援そのものを強化することが重要と言えよう。ともかく、腰を据えて、感染症に向き合い、併せて法に基づき支援を手厚くし、 GOTOトラベルなどの経済対策を状況に応じて判断し、果断に実行することが重要である。


新型コロナウイルス感染症との対峙2020.5.2
 新型コロナウイルスが蔓延し、かつてない危機に全世界が直面している。
日本においても、爆発的感染とは言えないまでも、東京を始め、 大都市を抱える都道府県に多くの感染症が発生している。
中国武漢に端を発しているとされているが、5月2日現在、中国は封じ込め成功したと喧伝しているが、 状況は不透明である。
日本においては特措法基づく、緊急事態宣言のもと、知事に与えられた権限の範囲内での自粛・休業要請が続き、事業者、 国民のストレスと 不安は増加している。ワクチン、治療薬の開発が早期になされなければ、 終息の見通しが立たない不安感が覆い尽くしている。
中でも、既往症や高齢者の重症化が懸念され、検査もなされず、 病状が悪化させてはならない。
1億総評論家となり、メディアとネットでは、様々な意見が飛び交い、 政権批判から感染症対策の不備、給付金の賛否や許しがたい差別事案の発生、 詐欺や悪質商法など、連日、 日々刻々と伝えられ、何が正しく、何が間違っているのか、一層、不安と不信が高まりつつある。
今、重要なことは、 未知のウイルスからどうすれば、自分や家族が罹患することなく、一定の時期を過ごすことが出来るのかを冷静に考え、 行動することであり、その上で、生活・仕事を立て直していくために、 感染症対策の支援策を上手く活用していくことである。
事業者なら休業補償という直接的な表現ではないが、 持続加給付金、休業協力金、生活者なら、特定給付金や社会福祉協議会での生活福祉資金の活用が考えられる。 そして、小さな声が大切です。
公明党は、現場の声を、国に、また、京都府や基礎自治体にお届けし、 制度や施策の充実・強化を図り、この難局を皆さんとともに乗り越えてまいりたい。
皆さん、共に前を向いて互いに励まし、労りあいながら、絶対のコロナウイルスに打ち勝ちましょう!


未来を拓く各自治体の首長選挙2020.1.7
 令和2年が幕を開け、まさしく人口減少社会に拍車がかかり、大都市に機能が集中し、 人口動態が一層変化し、まちづくりや人口ビジョンに真摯に向き合い、各自治体が国との連携を図りつつ、 地域住民のニーズに応える施策の展開が求められている。しかしながら、 世界経済の行方、内政課題、税収の変動など不可測的要素を織り込みつつ、 各自治体の首長は困難なかじ取りを担わなければならない。
そのような状況の下、2月2日には京都市長選挙、2月16日には八幡市長選挙が執行される。
物事にはすべからく、理想と現実、本音と建前が存する。政治・行政は常にこの二つをどう判断し、的確に執行していくのか、 大半が納得する施策を展開していくのかが求められる。
「財政が厳しい無駄遣いを無くせ」 「観光公害で街は大変だ、観光客を抑止しろ」「子どもの医療費を無料化します」 「独自の返済無用の奨学金制度作ります」などは 、本音の部分であり、理想かもしれない。実際、実現することは直ちには出来ない。 その困難なところを、うまくバランスを取ってやることが、責任ある対応と言える。
まもなく、選挙戦が開始される。どのような街をつくり、住みやすい街にするのかを、立ち止まって考え、 決して棄権することなく審判を下してほしいものである。


人と地域を生かす社会2019.2.18
 まもなく、統一地方選挙であるが、このほど、公明党として、統一地方選挙に向けた、重点政策を発表した。
「人と地域を生かす社会へ」をテーマとして、①防災・減災・復興を社会の主流に押し上げる。②一人一人が輝く社会を創造する ③力強い地域を再生する ④行政の「ムダ・ゼロ」を推進する、四つの政策を据え、「国と地方議員のネットワークの力を生かし 、政策を実現していきたい」と山口代表は語る。
具体には、防災・減災の分野では公立小中学校の全ての普通教室にエアコン設置を進めるとともに、特別教室や体育館などへの設置も推進する。 また、 危険なブロック塀の除去を含めた安全対策の強化も図る。
子育て・教育支援の充実では、各自治体の子ども医療費助成制度の拡充、教育負担の軽減策の拡充、健康対策では、風疹の予防接種体制の整備など、 現場ニーズに即した政策となっている。これも、常に対話の最前線の中で、求められてきた 「ちいさな声を聴く力」の公明党の真骨頂とも言えるであろう。
しかし、選挙に勝ち抜き、議席を獲得しなければ、」「絵に描いた餅」である、そのためにも、支援者の心に寄り添い、ひたむきな日々の活動に汗を流そう!


文化庁の移転を成功に!2017.4.13
 この4月より、2019年の文化庁の全面移転を遂行するため、地方創生本部が発足した。
中央省庁の分散化、東京一極集中の是正、地方分権の推進を基に、いよいよ、文化庁の移転が本格始動する。
しかし、いまなお、移転に対し反発や反対の意見も根強いと聞く。
「文化の中心は東京」「文化レベルは東高制定」「京都のような田舎に住みたくない」 「官僚の人生で東京以外に住むなどと予想だにしなかった」など、 正論のような個人の感情みたいなものも含め、様々な意見があるのだろう。 しかし、日本の人口の1割が東京の集中し、人、モノ、金も集中し、 日本の中枢機能が、自然災害によって麻痺すれば、 甚大なものとなることは論を待たない。
従って、今後、東南海の震災が現実味を帯びてくる現在、一部の機能を地方に分散化することは日本の危機管理上の有効なものではないであろうか。
さて、京都に文化庁が移転してくる、具体的には、京都市内の4つの候補から庁舎が決まるわけだが、 課題は、京都に文化庁を置くメリット。
京都に移転してもデメリットはそれほどないとのことを実証し、地方創生に結び付けるかどうかである。 反対している人は、 デメリットをことさら強調するであろうし、受ける側の京都としては、メリットを模索する。 そこを突き抜けて、 地方の活性化や地方に省庁を移転してもの齟齬ないものとすることである。
また、国の方も「来てやった」などとの姿勢はよくないし。国全体を見据えることの対処を願いたい。
地方の役人や経済界の専門的立場のからみれば、明治以来からの「官尊民卑」「東京一極」の状況から、地方へ一機関といえども 、 移転するなどとは驚天動地のことかもしれないが、粛々と受け入れ、成功に結び付けることである。 そのためにも、 京都府民への啓発やアピールを積極的に行い、華美になることもなく、自然な形で応援していく土壌づくりを行政、 各種団体、経済界、議会も含め、努力することが求められている。


防災の意識を高めよう2016.8.21
 8月30日より9月5日までは「防災週間」です。 9月1日は「防災の日」であり、大災害を想定した防災訓練が全国各地域で行われます。
京都市では9月3日、京都府の総合防災訓練が実施されます。 「防災の日」は1923年(大正12年)9月1日に発生した関東大震災を教訓に、 災害に備える知識や心構えを広く国民に理解してもらうために1960年(昭和30年)に制定されました。 最近では、4月の熊本の震災、2年前の広島市での土砂崩れ、5年半前の東日本大震災、関西で21年前の阪神・淡路大震災、そのほか、 豪雨による災害も多く発生しています。改めて、日本は自然災害の多い国であり、身近にある危険として、向き合うことが重要であります。 夏休みには、親子で学ぶ防災知識の向上の取り組みが、各地域で行われています。
京都市市民防災センターでは8月27日から9月11日まで防災展・救急展2016が開催されます。 クイズ大会やファミリ―クラフト教室、非常食体験など親子で楽しめてかつ学習につながるイベントです。
また、京都府でも以前「調べよう大雨と防災、私たちの自由研究」というDVDを作成し、子どもたちの防災意識の高める取り組みを行いました。 各市町村でも、地域性を生かした特色ある取り組みが求められています。
「天災は忘れたころにやってくる」との言葉もありますが、東南海大地震の発生や活断層が多い京都府での地震の発生が現実味を帯びてきている今日、 防災の日を契機に多様な世代が防災意識を持ち、確かな行動につなげていくが大切と感じます。


府市協調で京都の活性化!2016.1.24
 京都市長選挙が告示となり、2月7日の投票日まで2週間の選挙戦が開始となりました。
大きな都市ではあるが、身近な政策を推進する市長を決める大切な選挙、多くの人に棄権することなく、投票所に足を運んで頂き、門川候補の支援をお願いしたいと思います。
政令指定都市と府県は常に、様々な課題を共有しており、時に、指定都市は府県からの縛りがないことを願うような統治体制を望む傾向にあります。 指定都市は、権限拡大を求め、 府県は権限の棲み分けや無駄の排除で、府市民からの批判を招くことが無いように心がけなければならないところもあります。
記憶に新しいところで、大阪府市の都構想がありました。住民投票の結果が示すよう、賛成・反対が拮抗し、統治体制の変革のみが魅力あるものには映らず、 しかし、何か改革が必要、府市の二重行政排除は重要な課題と感じている人が多いということではないでしょうか。
今後の見通しはわかりませんが、さて、京都はどうなのか、府市協調、府市協調と叫べば叫ぶほど仲が悪いと意地の悪い見方もできますが、 現状は、文化庁の移転や北陸新幹線の京都駅から大阪へのルートの決定など、多くの府市民の共感をえるような協力関係が求められていると思います。
四条通りの拡幅の渋滞対策や景観問題など、多分に批判があるかもしれませんが、過去に時計の針を戻すことはできません。 「戦争法反対」と国政への政党としての主義主張を市長選挙の争点にすることもどうなのか。良識ある市民の判断が問われています。
さあ、市長選挙に行きましょう!

安全保障政策の今後2015.7.16
 7月15日、「平和安全法制」が衆議院を通過し、参議院に送付された。憲法違反、戦争法案と反対する声もある法制である。
しかしながら、昨年7月に閣議決定された、新たな国の防衛に関する新3要件に基づく集団的自衛権の一部限定的行使、自衛隊の後方支援の在り方の方針変更は、 平和国家としての戦後70年の日本の歴史を著しく変更するものなのか、疑問に思うところであり、併せて、真摯に国の防衛の在り方、 そもそも防衛は戦争なのかそうではないのか、防衛行為も戦争とすれば、何もしないことがいいのか。個別的自衛権が平和的なもので、集団的自衛権は悪魔の所為なのか、 平和を実現するための外交努力はどうするのかなどを議論する必要があるのでないか。
憲法は優れて守らなければならない最高法規であるが、その意義は、国の権力を縛ると同時にその国の民の生命を守り、幸福を実現するためのものである。
今回の安全保障法制については、繰り返し、解釈を変更してきた憲法の集団的自衛権の行使を、外向きにと内向きに使い分けてきたことの行き詰まりであり、 国連憲章51条が規定する集団的自衛権を行使するためには、憲法を改正することは自明である。 であるが故に、現行憲法の枠内で自国防衛と同等の急迫性の新3要件をあてはめ、歯止めしているのである。
この3要件は重たいものであり、戦後70年、世界各国の14件の集団的自衛権の行使の状況に当てはめることは出来ないものであり、 簡単に行使するものでない。
自衛隊の海外派遣も例外なく国会承認が必要であり、どこでもすぐ行くことは出来ない。 反対する声も良く分かるし、法制度の複雑性が慎重・反対の拍車をかけていることも事実である。しかし、この国は民主主義国家であり、少なくとも選挙が実施され、 政権交代も可能な国である。
反対する諸氏は、自信をもって次の総選挙で政権をひっくり返せばいいのでないか。 と同時に今、国の防衛の在り方、平和外交の在り方など真剣な骨太の議論が必要であることも事実である。

統一地方選で問われるもの2015.3.22
 まもなく、統一地方選挙が告示される。向こう9日間の選挙戦である。
唯一、合法的に投票依頼が出来る期間である。しかしながら、立候補準備、瀬踏み行為、街頭活動等、公職選挙法上、 許される範囲での政治活動(プレ選挙戦)も始まっていることも事実である。
残念ながら昨今、各種首長選挙、地方議員選挙の低投票率の傾向は依然として歯止めが利かず、 その関心の度合いの低さが指摘されており、昨年の兵庫県議の政務活動費の不適切な使途問題など、 議会に対する関心はその政策や政治活動ではなく、カネにまつわる不祥事や個人的な資質を問うようなスキャンダル的なものになっている。
もとより、それらの責任は議会側にあるわけだが、地方自治の一翼を担うとされる議会の役割やその在り方が、時代社会に適合したものとしていくことが、 今、問われていることなのかもしれない。
私も議員となって20年が経過したが、議会も大きく変わったところもある。
首長の先決処分を減らすため、弾力的に議会を行うことや(京都市は通年議会)、理念的なものが多いが、議員提案条例や議会基本条例の制定など、 以前に比べれば活発なものとなっている。
今後は、政策法務機能を強化し、なんでも、地元優先的な予算を求め、 首長にお願いするようなことではく、財政状況を理解し、予算編成にコミットできる行政とのシステム構築が課題となるし、 行政側の反問権(質問に対し反問する権利)を確保するなど、真に緊張関係のあるものが求められるのでないか。
どの議員が真面目に活動し、地域のため、人のために尽くす候補なのかが問われる選挙である。私自身、その本質に叶うような活動を展開していきたいと思う。

総選挙の結果が残すもの2014.12.16
 総選挙が終わった。投票率は想定された以上に低いものになったことは、選挙を支援し戦う者にとっては、大変辛いものである。
自公連立政権の勝利であったが、アベノミクスが評価されたとは言い難いものである。
まだ、2年であるので、もう少し、様子を見よう、変わるべき政権選択もない、結果をしっかり出しなさい。 という、積極的でもなく、消極的でもない政権の選択であったのでないか。
結果示すとおり自公で大勝ではあるが、民主も微増、維新は微減、共産が躍進、次世代は激減であったが、大勢に影響がない結果である。
であるがゆえに、政権与党は、公約通り、景気回復と復興支援、雇用の創出に結果を残さなければ、次の選挙は相当厳しいものになることは間違いない。
公明党は、現行の選挙制度で、最高の議席数を得たが、それとても、290議席の自民党に比べ、35議席にすぎない。 この議席をもって、経済対策、社会保障に拡充、軽減税率の実現、国民に理解される安全保障法制の確立、 アジア外交の推進などを、粘り強く自民党と議論し、 実のある成果を出さなければならない。
相当、タフなやり取りが想定されるが、共に政権を頂くこと10数年、練れた政権運営で、国民の信託に応えることが重要だ。

大義なき解散か2014.11.22
 衆議院が21日に解散された。思いもよらない早期の解散であり、戸惑う人も多いのも事実であり、自民党は「アベノミクス解散」と言い、 野党は「大義なき解散」「国民そっちのけ解散」などと批判する。
わが公明党は「デフレ脱却推進」のための解散と位置付けている。
4年に一度は実施される選挙であるが、解散のネーミングはともかく、自公連立政権で推進してきた経済対策と消費増税延期を問う選挙であることは間違いない。 もとより、当時の政権政党である民主党と野党の自民党、公明党で少子高齢社会対応した社会保障の充実と財政再建を睨んだ税制改革を合意し、 実施した本年4月の8%への消費増税であり、10%への増税は「景気弾力条項」の考え方もあり、今回の増税延期の判断は、現在の景況を考慮すれば、 妥当な判断と解される。
本来野党は、解散総選挙をチャンスとして政権交代を目指すものであるが、そのような気概と主張は見られない。
デフレ状況を脱しつつあるものの、庶民生活に景気の高揚感は漂ってはいないことを、どう転換し新たな経済対策を打っていくのか、 与党の政策実現力が問われることは間違いない。併せて、国の形を変えることになるかもしれない安全保障の問題も関心を呼ぶであろう。 と同時に「政治とカネ」の問題も国・地方とも国民の不信を招いていることも事実であり、身を切る改革も真剣に模索されなければならない。
年末のあわただしい時期に実施される今回の総選挙、低投票率も心配される。 しかし、次の国の形、社会保障、また、我々、地方に住む者のとっての「地方再生」も重要な課題である。 大いなる関心を持って有権者には投票所に足を運んでもらいたいと願うものである。

新たな4年間2014.4.9
 京都府知事選挙が終わった。現職の山田啓二知事が4選を果たした結果となったが、残念なことに投票率が35%を切る低投票率になったことである。
但し、得票率は大きく伸長した。首長選挙の投票率の低下がよく指摘されるが、直近の大阪市長選挙も橋下市長の信任投票とも評価されないような低投票率となった。
低投票率の原因は様々考えられるが、有権者を引き付けるような政治争点が見出しにくいこともある。
政権批判と地方の首長の選挙を結びつけようとしても無理がある。消費税が上がった中での選挙戦であったが、それとても折り込み済みであり、 それほどの影響はなかったのではないか。
当選した山田知事また、それを応援した政党は今後、魅力と関心を呼ぶような京都府政の構築が求められる。
長引く不況や雇用不安に応え、消費増税においても、福祉の増進が図られることもていねいに説明し、京都府政が前進していくべき姿を提示し、 真に「大安心・大交流」の意味を府民の皆さんに理解されるような4年間がスタートした。

忘れない大震災!人間の復興へ2014.3.11
 東日本大震災から3年が経過した。未だ行方不明の方も多く(不遜な言い方をすれば現実的にはご遺体が行方不明) 住み慣れた故郷へ帰郷出来ない被災者も多い。
復興への道程は、様々な観点からみて、遅々として進んでいないと指摘されている。
安倍総理は、この1年を復興を実感できる1年としていく旨を表明されたが、まさしく二言としてはいけない。
私たち関西に住む者も、 19年前に阪神・淡路大震災を経験したが、原発事故を伴うものではなく、大都市でもあったが故に復興のスピード感は、 東日本よりもあったのでないかと感じる。
地形、地勢の違いもあるが、放射能の除染作業を一層進め、 故郷へ帰れる状況を作る復興への取り組み強化が求められている。
今、私たちが心にしなければならないことは、 決してこの震災を忘れないこと、今、この瞬間にも故郷を離れ、肉親や友を失い、傷ついた心を抱え、苦しんでいる人がいることを忘れてはいけない。
そして、何ができるのかを自分自身に問いかけること。なにも出来ないかもしれないが、寄り添う気持ちを持ち続けていくこと。 この震災からの復興は、 端に街を元に戻すことが最大の目的ではない。まさしく、人間としての復興を図り、微かものかもしれないが希望の光を放つように日本に住む我々が、心を一つにして、 今再び「支え合う日本」の思いに立つことではないか。
その意味において、政治に期待できるかどうか、政治に携わる者の正念場がずっと続いているのである。

無関心と「無知」を乗り越えて2014.3.1
 4月6日に京都府知事選が行われる。
本年に入り、東京都知事選挙が行われ、大阪市長選挙も3月23日に執行される。地方自治体の課題は様々で、東京では、急な前知事の辞任より、 選挙争点も原発問題に特化しようとした候補、オリンピックの開催に向けての取り組みや右寄りの施策を掲げた候補もいた。
大阪市では、「大阪都構想」実現への、やや強引とも思われる手法で、急遽の選挙となった。
京都府知事選挙の争点は何か、少なくとも各候補がこれからの京都をどうしていくのかということや、現実の課題を明確にした論戦が期待できる。 しかし、2極選挙が続く京都府においては、投票率もさながら、知事選挙に無関心な状況にあるとも思われる。
決して無関心ではあってはならないよう、陣営においては、幅広く訴えていくことが重要である。と同時に、「無知」との戦いでもある。
ここでいう無知とは、愚かということではなく、知らないということに対し、適切かつ明確なメッセージを発し、真実はどちらかということ をしっかりと提示していくことである。 京都府の置かれている現状、これまでの実績、今後の展開等、熱き訴えが求められる。
次の4年間の京都府行政のかじ取りを誰に任せるのか、無関心と「無知」を相克し、 期待のできる選挙線にしなければならない。

2014年は飛躍の年に!2014.1.3
 2014年は、あらゆる面で飛躍しなければならない年である。公明党はこの11月に結党50周年の節目を迎える。
昭和39年、東京オリンピックの終了直後の11月17日に「公明党」が結成された。以来50年が経過し、政治が様々な変遷の歴史を辿る中、 常に「大衆とともに」の立党精神に基づき、生活者、社会的弱者の目線で、国政はもとより地方自治体においても、ネットワーク政党として、 政策実現に命をかけて戦ってきたことは、我々の誇りであり、今後も、その政治姿勢を保たねばならない。
国においては連立政権に復帰し、再び国政の舵を握る立場となったが、国民生活を守り、更に発展させていくために、一層の努力が求められている。
この4月には消費増税がなされることとなるが、低所得者対策を始め、10%導入時には必ず軽減税率を実行しなくてはならない。 まずもって2014年は増税に負けない強い経済の復活、デフレ経済の克服、実感できる景気回復、雇用の創出を必ず実現しなければならない。
また、同じく4月には京都府知事選挙が執行される。自然災害が続く中、地域の安心安全の構築、京都府の経済再生、福祉の充実が争点となるであろう。 その意味において、公明党して、議員力の向上、ネットワークの強化、各種選挙など、あらゆる面で飛躍しゆく1年として参りたい。
日々、生活者の最前線での対話を大切にしながら。

参議院選挙に行こう!2013.7.17
 7月21日の投票日まで、あと僅かとなりました。
昨年末の政権交代による連立政権の経済対策、 いわゆるアベノミクスにより、確かに景気の動向は変わったと思われます。 しかし、これはデフレ対策が緒についたばかりであり、 実態経済としての実収入が上昇しなければ、庶民感覚としては、景気の高揚感は生まれません。これからが、自公政権の勝負どころです。
今回の参議院選挙は、与党がねじれ状態から脱し、参議院での安定多数を占めるかどうかが焦点とされていますが、 その結果、いい意味での「決められる政治」の実現がなされることが重要です。
非自民の細川連立政権から約20年、 以来、政権は連立がとっています。その間、公明党は、約10年にわたり、政権を担ってきました。
自民党では、 気づかない生活者の目線に立った政策をバランスよく実現させてきました。極端に右にぶれることなく、厳しいことも国民にお願いしながら、 与党の責任を担ってきました。
今回の選挙、経済対策を中心に、被災地の復興対策、社会保障の充実が、公明党が最も訴えている争点です。 政治は結果であり、実行力です。
みなさん、今回の選挙、決して棄権することなく、一票を投じ、ともに日本の行く末に責任を持ってください 。
山本かなえは期待を裏切りません。託して間違いない候補者です。ぜひご支援ください。

差別のない社会構築!2013.6.19
 6月19日、国会で障がい者への差別を解消する法律が成立しました。
この法律は2006年に障がい者への差別を禁止し、障がい者の尊厳と権利を保障すること義務付けた 「国連障害者権利条約」を批准するために必要な国内法整備と位置付けられています。
この権利条約は、2006年12月の国連総会において全会一致で採択され、すでに130か国が締結しています。
この法律のポイントは、障害者基本法第4条にある基本原則、差別の禁止、障害を理由とする差別等の権利侵害の行為の禁止、 社会的障壁の除去を怠ることによる権利侵害の防止、国による啓発・知識の普及を図るための取組を進め、 具体的な施策の実施を図るものであります。 障がいを理由とした差別取扱いと、障がい者に必要な措置を講じない「合理的配慮の不提供」を禁止します。 合理的配慮とは、例えば目の見えない人に点字などで物事を説明したり、耳の聞こえない人に手話通訳を提供したりすることです。
こうした取り組みは、障がい者本人や家族からなどからの求めに応じておこなわれます。
国や自治体では義務であり、民間事業は努力義務となっています。 今後、政府が、差別的な取扱いなどの具体的事例や合理的配慮に好ましい事例などを事業分野別に指針 (ガイドライン)として定められることとなっています。
今後、この法律に基づき、心豊かなノーマライゼーションに満ちた社会の醸成が期待されます。

被災者の心に寄り添う復興支援を!2013.3.11
 2011年3月11日に発生した、東日本大震災から2年が経過した 。戦後最大の災害であり、原子力発電の事故を引き起こす大惨事であった。
2年というと一つの節目であるが、どの立場で、その時間を感じるかは、全く違う。 被災者の方、家族や財産を失った方は時間がストップしているかもしれない。
がれきはだいぶ処理されたみたいだが、現場では、まだまだ被災地に建物がほとんど再建されていない。 厳しい見方だが、阪神大震災の復興状況とは雲泥の差である。
もちろん、地震の規模の違い、被災地の広大さ、地域事情、経済状況と単純に比較はできないことは言うまでもないが、 それにしても、スピードが遅いというのが、率直なところであろう。被災地の復興は未だ遠いものと感じられる。
そして、この震災に関し、被災地のことが段々と報道が少なくなってきていることが残念である。
「のど元過ぎれば熱さを忘れる」というところが日本人にはある。 やはり、あの震災を忘れてはいけない。被災者の方々はじっと耐えている、私たちが、何気ない日常を送っているこの日々を、 辛い苦しい思いで生活している人のこと忘れていけない。
そして、新政権は、今こそ、被災者の傷ついた心に寄り添う、スピード感のある復興支援を行わなければならない。そして、我々も忘れることなく、やれることを!

防災・減災対策の本格始動!2012.12.29
 総選挙の結果、3年4カ月ぶりに、自公連立政権が復活した。
民主党政権への壮大なる政権交代の実験は、稚拙な政権運営により、内政・外交の行き詰まり、デフレ経済の深刻化が進み、 政権与党でありながら、離党者が続出するなど、政党として崩壊し政権を失った。翻って、自民党、公明党に有権者が信頼を寄せ、政権を委ねたとも言い難い。
乱立する政党への選択肢が混迷を極め、政策の違いが分からず、投票率の低下を招いたところである。
しかし、自公政権は復活したのは現実であり、過たない政権運営が重要である。両党に期待されているのは、景気・雇用対策であることは、言うまでもない。
自民党は、国土強靭化計画、公明党は防災・減災ニューディールを掲げ、総選挙を戦った。他党からは、一斉に古い政治に逆戻り、 公共事業で景気は上向かないなどの批判が続出した。訴えているわが方にも、一面の真理をついている批判であるとも感じられた。
だからこそ、これまでの公共工事の在り方を見直し、地域主導の在り方に変えなければならない。 そのために、公明党は、防災・減災ニューディール推進基本法に基づく、 地域総点検による地域の声を反映した公共工事を提唱している。ぜひとも、この考え方に即した予算執行にしていただきたい。
地方は、大型補正予算に期待しているものの、真に雇用や地域経済に資するものでなければならないと感じているし、自分たちの裁量を十分に生かしていけるものにしたいのである。
地域の声を大切にする、防災・減災対策の本格始動が期待されている。

大飯原発再起動は是か非か!2012.7.9
 大飯原発が政府の判断により再起動した。昨年の東日本大震災による福島原発が停止して以来、初めての再起動となった。
原発が13カ月の運転の後、一定の点検を行い、再起動することは、これまでの安全神話に支えられ、経済産業大臣が判断し、 権限はないが、地元自治体及び立地県の了解のもと、自動的と言っていいほど、再起動がなされてきた。しかし、 今回の関西電力大飯原発の再起動に関しては、従来とは違う視点に立って考えねばならないことは自明の理である。
やはり、今回の再起動は、電力確保を優先し、安全確保を軽視した拙速なものであると思われる。 政府も暫定的と公言している安全基準なるもの則り、再起動したことへの不安感はぬぐい去れないものがある。 少なくとも、福島原発の事故の全てまでとは言わないが、一定の結論に基づく、原子力規制委員会、 規制庁が新たに示す安全基準に基づき、再起動を検討すべきであったし、暫定的と言いながら、 今夏を過ぎても運転を続けることへの批判は強い。
もとより、計画停電は絶対に避けねばならないし、 産業の影響も考慮しなければならないが、今の政府の震災対応、電力会社への不信感が増幅し、 信頼性を欠いているのが現状ではないだろうか。
賛否両論の中、再起動した原発。今少し、立ち止まって、 節電には協力しましょう、しかし、安全対策の強化、電力需給の情報をもっと積極的かつ真摯に行ってくれれば再起動について 考えましょうというのが民意ではないか。

続く交通事故!無くせ悪質運転 2012.4.25
この4月6日から、春の交通安全運動が始まったが、皮肉なことにその期間中の4月12日には、白昼の祇園、 四条縄手で8人が死傷した交通事故が発生した。
また、4月23日には亀岡市で通学中の児童及び保護者の列に、18歳の無免許運転のうえに居眠りをした無謀な車が突っ込み、 少女と妊婦及び胎内の尊い命が失われ、多数の子どもが怪我を負った。許されない事故である。
 前段の事故は、運転者自身が運転をしてはならない疾患を抱えていたこともあり、事故発生時の本人の状況は分らないが、 運転しない生活を選択しなかった罪は重いものであると指弾されても仕方ないのでないか。後段の事故は、言語道断であり、 決して許されるものではない。
18歳になると車の運転に関心をもち、免許を取得すれば、毎日にでも乗りたい年頃である。私もそうであった。しかし、 車を運転するということは、自分の命も人の命も危険な状況に遭遇することに思いをいたさなければならない。 最低限の安全に関し、免許を取得する段階で教えられるものである。
 道路交通法は度々、改正され、その都度、悪質な飲酒運転等は重罰化しているが、 全体の交通事件数や死亡者数は減少しているものの、悲惨な事故は後を絶たない。警察・公安委員会を中心に官民あげて、 悪質な飲酒運転、無免許運転の撲滅に真剣に取り組まねばならない。

3.11から1年 「忘れてはいけないこと」 2012.3.11
 戦後最大の災害である東日本大震災から1年が経った。この間、復興・復旧のあらゆることが進んでいないことが指摘されている。
町の復旧のための膨大な瓦礫処理は全体の6%しか進んでいない。原発事故の原因検証も分らない。避難地域の方々もいつ故郷に帰れるのかも、だめなのか分らない。先行きが見通せず、分らないことだらけだ。
分ったことは一つ、今の政府では、いや今の政治家では被災者の方々の心に寄り添い、真の復興につなげることが出来るのか、その信頼を得ているとは言い難く時間はどんどん経過しつつある。
 被災地の急務の課題は、瓦礫処理と言われている、瓦礫を被災地だけで処分を行うと数十年かかると試算されている。東北以外で瓦礫を受け入れている自治体は東京都だけであり、他の自治体は、受け入れ意思はあるが、国の基準もはっきりしないまま、受け入れを決めることへ、 住民理解が得られないとの逡巡がある。
声高に受け入れ反対を主張している人たちも、被災地の復興へ向けての協力に関しては、いかなる支援も惜しまない気持ちをもっているだろう。しかし、現実に被災地の方々の「少しでも引き受けてほしい」と声にどう向き合うか、国及び地方自治体の責務が問われている。
 1年の間、募金、ボランティアなど様々な支援が実施された、暴動も起きないことに世界は称賛した。被災地の人たちの心情は「私たちのこと忘れないで」ということであり、被災地以外の私たちは、今一度、この震災を忘れず、何が出来るのかを自身に問うという時に入ったのでないか。

府市協調とは何か 2012.2.20
 先日、門川大作市長が2期目の当選を果たした。推薦し支援をした立場から、敢えて申し上げるなら、 候補者は選挙に勝つことが目的ではなく、当選したあとに何を為すかが問われる。その意味で、選挙戦で訴えた府市協調ということをどう図っていくのか次の展開が注目される。
  京都府は260万人、その内、京都市は147万人、実に55%を占める。政令指定都市を抱える道府県では占有率は一番である。 指定都市は独特の制度であり、その権限は、都道府県と肩を並べるものであるが、最近は、一気に増加し、 次の熊本市を加えると20市になる。
京都で府市協調とは、通常、他の市を指さず、京都府と京都市のことである。それだけ、京都府内での京都市の存在は大きなものである。
  神奈川は指定都市が3市、静岡、大阪、福岡は2市を抱えているが、その他に中核市などもあり、 次の宇治市と比較しても京都市は突出して大きいのである。
  二重行政の弊害が常に指摘されるが、大阪と京都の二重行政の弊害は違うのか、地域によって弊害の中身も違う、 京都府においては弊害と言われるものがこれまで、真摯に議論されたことがあるのだろうか。
府市協働パネルというものがあって、いくつかのテーマでトップ同士や実務者レベルで行われているが、 鴨川の放置自転車撤去を河川内は府で、道路部分は市でというようなやりやすい事案しか扱っていないのではないか。
協調ということに反対する人は誰もいない、府市協調と言いながら「特別自治市」を目指すということの説明責任を市長は行うべきである。 真剣に本音で語らい、地域住民を主人公とした都市の在り方を模索しなければならない。

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